2024年11月26日火曜日

ローカルブレイクアウト(ヤマハ RTXの場合)

 前回、ローカルブレイクアウトでWindowsUpdateによるインターネット通信の帯域不足対策をという話をしましたが、比較的お手軽にできるヤマハ RTXシリーズルータでの話を先にします。

法人ユースでの拠点間VPN接続などへの使用に人気のあるRTXシリーズですが、特に人気機種のRTX-830でも追加オプションライセンスで簡単にローカルブレイクアウトの設定ができます。そのライセンスは「DPIオプション」です。

このライセンスを追加することによって通信内容からどのアプリケーションによる通信か判断してくれます。ダッシュボード画面でどのアプリケーション通信がどのくらいの帯域を使っているか可視化できます。さらにこの判別機能を使ってスタティックルートを切り分けることができるのです。しかもこのオプションは年間ライセンス制なのですが、かなり安価です。(しかも30日無料体験ライセンスもあるのです。)

設定は管理画面からGUIで設定することも、コンソール画面からCUIで設定することもできるのです。

ヤマハのホームページに設定方法の例が出ていますので、ほぼそのまま設定ができてしまいます。

拠点間をVPNで繋いでいて、インターネット抜けはデータセンターや本社のUTM経由からしか出られない構成で拠点側の回線をいくら太くしても帯域が足りないような場合、WindowsUpdateやMicrosoft365などの決まった通信だけこのオプションを使って別の回線から逃がすことができれば本来のVPN回線に余裕ができ、業務系通信を安定的に運用できると思います。私も自社の拠点のネットワーク負荷をこの方法で解決しました。

ネットワークの管理を自社で行っていて、帯域不足に悩んでいる方はぜひお試しください。

次回こそはFortigate版の説明ができるかな?

2024年11月25日月曜日

WindowsUpdateの通信負荷対策(ローカルブレイクアウト)

 Windows11がリリースされてしばらく経ちますが、Windows10以降WindowsUpdateがほぼ強制になり、頻度もサイズも増えています。今まで1Gの光回線で十分だったのが、今ではまた社内からインターネットが遅いとしばしば言われることが多くなっています。セキュリティ維持のため、小規模事業所や中小企業でも各種のアップデートを行わなければならないほど、外部からの様々なウイルス等による攻撃が増えていますので、セキュリティ更新は確実に行いたいところですが、業務優先のためUpdate関係の通信の帯域を絞らざるを得なくなっているところもあるのではないでしょうか。

ここで行いたいのがインターネット接続のローカルブレイクアウトによるWindowsUpdate通信の分離です。もうかなり前から使われている技術ですので手軽に使えるようになりました。

メインの回線とは別にもう1本インターネット回線を用意して、宛先によって通信回線を振り分ける技術ですが、場所によっては追加の光回線1本がすぐに引けないとか、工事が厳しいとかあるかもしれません。そんな場合に活用したいのが、携帯キャリアで用意しているホームルーターです。例えばドコモのHome5G。これであれば電波が届いていれば工事不要で、ドコモのお店で契約すればその場で開通、ルータも持ち帰れます。有線LANの口もあるのでローカルブレイクアウト機能がある既存のルータやUTMに繋げればWANの2回線目として使えます。以前はこの手のモバイル通信経由だと速度が遅くて使えませんでしたが、今や5Gの時代。地域によっては混雑していて速度が中々出ないフレッツ光よりも早い場合もあります。これでお手軽にWindowsUpdateを分けられるのです。私はこの方法でFortigateやヤマハのRTXを使って帯域不足の問題に対応しています。

WindowsUpdateの日はネットワークが止まって困っている場合は一度検討してみてはいかがでしょうか。意外と自力でできますよ。

Fortigateなどの設定方法などは、また次回上げたいと思います。

2024年11月19日火曜日

ITコーディネータって何する人?

 ITコーディネータって何する人?


前職を退職してしばらくは休養とスキルアップの勉強をしていたのですが、その時にいずれITコンサルとして副業・独立を目指せるようにと思って取った資格がITコーディネータでした。

ITコーディネータは、ITの知識と企業経営の見識を身に付け、経営者の考える企業の成長戦略をともに考え、その実現のために経営戦略(新たな事業の創出や業務効率の改善)の策定やそれに必要なIT技術の導入の支援を行う専門家です。情報処理技術者試験と同じく経済産業省の推進資格ですが、国家資格ではなく民間資格です。

また、独立行政法人情報処理推進機構や特定非営利活動法人スキル標準ユーザー協会に公表されているITSS(ITスキル標準)では、試験判定の最高レベルである「レベル4」認定を受けています。

取得するためには「ケース研修」という集合型でワークショップがある研修を6日間受けてから、試験を受けて合格すると晴れて「ITコーディネータ」になれます。

ケース研修では経営理念、事業や経営の問題点の解決や将来ビジョン、成長戦略などを経営者と一緒に進めていく様々な手法を実際に体験します。「ITコーディネータ」はIT寄りだけではなく、経営者寄りの知識や感覚も求められて、企業の変革構想立案からそのためのシステム導入・評価改善までを一貫して推進・支援して、「IT経営」と「DX」を実現するプロフェッショナル人材なのです。

なのでITコンサルの面と業務コンサルの面の両方を持ち合わせています。

受験する人もIT系の人もいれば、経営コンサル系や経営者、私のような情シスをやっている社内SEもいます。

更にこの資格は毎年資格更新手続きが必要で、最初の3年間は追加の講習の受講が必要だったり、それ以降も更新のためのポイント制があり、最新の経営とITに関する知識を維持するための継続的な学習と実践能力維持向上のための実務活動報告などでポイントを稼がないといけません。資格維持にお金が掛かるのが難点です。

でも中小企業を支援するITコンサル系の仕事(副業?独立?)を目指すのであれば、大企業相手とは違った提案手法や使えるIT知識などの研修やセミナーの案内も良く来るので、受講することでポイントを稼げてしまいます。

急遽ピンチヒッターで行った地方の中小企業のIT専門家派遣の仕事にも役に立った感じです。

コンサル目指すのであればIPAなどの上級資格よりも比較的取りやすいので、お金はかかりますがおすすめです。

詳しくはITCA(ITコーディネータ協会)のページをご覧ください。



気付いたら一人情シスになっていた。

 久々の投稿です。

以前の投稿からかなり年月が経ってしまいました。

その間に転職・ITコーディネータ資格取得・ピンチヒッターで地方の中小企業のITコンサルの副業などなど、いろいろありました。

転職して3年、システム担当が一人また一人と退職し、とうとう一人になってしまった。

なんでーーーー。と叫んでも人員は増えない(会社が小さくて増やしてもらえない)ので、

またここに様々なことを書き込んでいきたいと思います。

誰か副業でITコンサルを始めるためのアドバイスをくださーい。